1.運動のようす
●運動の要素
運動(物体の動き)には向きと速さがある。
自転車で家から近くの駅にまで行くことを考えてみましょう。
はじめ自転車は止まっています。
・ペダルをこぐと少しずつスピードが上がっていきます(速さが増加)
・その後、赤信号があればブレーキをかけて自転車を止めます(速さが減少)
・カーブがあればハンドルを回して曲がります(向きの変化)
このように物体の動き=運動には「速さ」と「向き」の2つの要素があります。
2.速さ
●速さ
単位時間あたり(1秒・1分・1時間あたり)に進む距離のこと。
例)「3m/s」は1秒間に3m進むことを意味する。
例)「40km/h」は1時間に40km進むことを意味する。
例)「分速320m」は1分間に320m進むことを意味する。
●瞬間の速さ
物体が、一瞬一瞬で持つ速さ。
例) 車のスピードメーター(一瞬一瞬で速さが変化しているようすが表示されている)
●平均の速さ
速さの変化を無視し、その区間の速さが一定であるとして求めた速さ。
速さを計算するには
・スタートからゴールまでどれだけ時間がかかったのか
・どれだけの距離を動いたのか
のみに注目します。
途中の速さの変化は一切無視して求める速さのことを平均の速さといいます。
「平均の速さ」の求め方は今までの速さの求め方と同じです。↓
3.ストロボ写真を使った速さの測定
速さを測定する方法は2つ。
① ストロボ写真(デジカメやスマホカメラの連写機能)を使う方法
② 記録タイマーを使う方法
ここではストロボ写真を使った場合の速さの測定方法を説明します。
ストロボ写真とは「カメラの連写機能を使って撮る」というイメージを持ってください。
例えば転がるボールをカメラの連写機能を使って撮影した場合・・・
まず「0.1秒ごとにシャッターを押す」のような連写設定が必要です。
そのような設定のもと次の写真が撮れたとします。
短い時間での連写なので、少し前のようすが写ったままになっています。
このときAからBまで0.1秒ごとにシャッターを押しています。
つまりボールはAからBまで行くのに0.1秒かかったということになります。
同様にBからC、CからDまで行くにもそれぞれ0.1秒かかっています。
速さを計算するには
・スタートからゴールまでどれだけ時間がかかったのか
・どれだけの距離を動いたのか
に注目するという話でした。
今、時間がわかっているので
あとは↓の図のようにA~D間の長さがわかれば平均の速さを求めることができますね。
AからBに行くまでの平均の速さは
となります。
AからDに行くまでの平均の速さは
となりますね。
・運動には「向き」と「速さ」の2つの要素がある。
・平均の速さの求め方は、普通の速さの求め方と同じ「速さ=距離/時間」
・ストロボの問題は何秒間隔でシャッターを押しているかをチェック!