成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#111~てこを使った仕事②~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

1.「てこ」とは

「てこ」とは↓のような道具です。

 

 

 

 

片方におもりを吊り下げたり、のせたりします。

 

 

そしてもう一方に力を加えて、おもりを持ち上げます。

 

 

 

 

2.てこの原理

●てこの原理

 

↓の図において次の式が成り立つ。

 

 

 

ax=by

 

 

これをてこの原理と言います。

 

 

 

 

例題1

↓の図のように、人がてこの右端を押し下げて、3kgの物体を1m持ち上げた。

 

このとき人がてこの右端を押し下げたのは何mか。

 

 


 

 

 

① 人が押した力を求める

 

 

 

てこの原理を使います。

 

 

人が押した力をx(N)とします。

 

 

 

支点から左側を見ると

 

  力×うでの長さ=30N×2m

 

 

 

 

支点から右側を見ると

 

  力×うでの長さ=x(N)×6m 

 

 

 

 

 

これらは等しいので

 

  30N×2m=x(N)×6m

 

 

 

これを解いて x=10

 

 

よって人がてこの右端を押した力は10Nとわかります。

 

 

 

 

 

② 押し下げた距離を求める

 

 

 

「物体がされた仕事」は「人がした仕事」とイコール関係にあります。

 

 

まずはそれぞれを求めましょう。

 

 

  物体がされた仕事=30N×1m=30J ・・・① 

 

 

 

 

 

人が押し下げた距離をy(m)とすると

 

 

  人がした仕事=10N×y(m)=10y(J) ・・・② 

 

 

 

 

 

①と②は等しいので

 

  30J=10y(J)

 

 

これを解いて

 

  y=3m

 

 

よって人がてこの右端を押し下げた距離は3mとなります。

 

 

 

 

例題2

↓の図のようにてこを使って12kgの物体を2.5m持ち上げた。

 

このとき、あとの問いに答えよ。

 

 

 

 

(1)人がてこの右端を押した力は何Nか。

 

(2)人がてこの右端を押した距離は何mか。

 

 


 

 

【解答】

 

 

 

(1)

 

「力×うでの長さ=一定」であるので、人が押した力をx(N)とすると

 

 

  120N×5m=x(N)×3m ↓

 

 

 

 

これを解いてx=200N

 

 

よって人が押した力は200Nとなります。

 

 

 

 

(2)

 

「物体がされた仕事」=「人がした仕事」の関係を利用します。

 

 

  物体がされた仕事=120N×2.5m=300J ・・・①

 

 

 

 

 

 

 

人が押した距離をy(m)とすると

 

 

  人がした仕事=200N×y(m)=200y(J) ・・・② 

 

 

 

 

 

 

①と②は等しいので

 

  300J=200y(J)

 

 

これを解いて

 

  y=1.5m

 

 

よって人がてこの右端を押し下げた距離は1.5mとなります。

 

 

 

- POINT -

 

・「てこの原理」を使って力を求めよう!