成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#119~音の速さ~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 音の性質

 

 

 

1.音の速さ

●空気中での音の速さ

 

空気中を進む音の速さはおよそ340m/秒(秒速340m)

 

 

 

音は、進む物質によって速さが大きく異なるので注意。

 

気体 → 液体 → 個体 の順に、音が進む速さは大きくなります。

 

 

※ほかにも気温によって音の速さは変化します。気温が高いほど音は速く進み、低いほど遅くなります。

 

 

 

 

2.音の速さの計算

 

例題1

ある観測者が雷を観測している。

 

雷が見えて3秒後にその音が聞こえた。

 

観測者から雷が光った場所までの距離は何mか。

 

ただし音の速さは340m/秒とする。

 


 

【解答】

 

 

雷が光って、その光が観測者に届くまでの時間は無視して構いません。

 

光の速さは30万km/秒と非常に速いので、光が届くまでの時間は一瞬です。

 

 

ということで340m/秒の雷の音が観測者に伝わるまでの時間が3秒間ということです。

 

 

 

 

速さの計算です。

 

速さには次の関係がありましたね。

 

  速さ=距離÷時間

 

  距離=速さ×時間

 

  時間=距離÷速さ

 

 

よって

 

  340m/秒×3秒=1020m

 

となり、正解は1020mです。

 

 

 

 

例題2

山のふもとにいる人が1320m離れた山に向かって「ヤッホー」とさけんだ。

 

さけんでから8秒後にやまびこが聞こえた。

 

音の速さは何m/秒か。

 


 

【解答】

 

音は光と同じく反射や屈折が起こります。

 

やまびこは山に音が反射して返ってくる現象です。

 

 

 

 

よって「ヤッホー」という音が進んだ距離は

 

  1320m×2=2640m

 

 

になります。

 

 

音が進んだ時間は8秒なので

 

  2640m÷8秒=330m/秒

 

 

となり、よって正解は330m/秒です。

 

 


 

音の速さは約340m/秒ですが、問題によっては少しずれることがあります。

 

しかし空気中での音の速さは340m/秒前後です。

 

もし340から大きくずれていれば間違っている可能性があります。

 

 

 

 

例題3

海上に浮かんでいる船から4650mの深さの海底に向かって音を出した。

 

すると海底ではね返った音が6.2秒後に聞こえてきた。

 

このとき海水中を進む音の速さは何m/秒か。

 


 

【解答】

 

先程のやまびこと同じ速さを求める問題です。

 

 

海底に向かって出した音が、海底で反射し、船に戻ってきています。

 

 

 

 

つまり船が出した音の進んだ距離は

 

  4650m×2=9300m

 

 

になります。

 

 

船が出した音が進んだ時間は6.2秒かかっているので

 

  9300m÷6.2=1500m/秒

 

 

よって正解は1500m/秒となります。

 

 


 

水中での音の速さは空気中よりも速いです。

 

一般的に密度の高い物質(個体の金属やガラス)を伝わる方が音は速く進みます。

 

しかし個体でもゴムなど音を伝えにくい物質もあります。