成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#129~電熱線の抵抗~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 合成抵抗の公式

 

 

 

1.電熱線の長さと抵抗の関係

ある材質Xでできた電熱線があるとします。

 

 

この電熱線は

 

断面積1mm²・長さ10cmで20Ωの抵抗

 

 

をもっています。↓

 

 

 

 

では同じ材質Xを用いて

 

断面積1mm²・長さ20cmの電熱線

 

 

をつくりました。↓

 

 

この電熱線の抵抗はどうなるでしょう?

 

 

 

 

電流にとって電熱線というのは障害物です。

 

 

ということは

 

電熱線が長くなる

 

 

電流はより長い距離の障害物を通らなければならない

 

 

電流は流れにくい=抵抗は大きくなる

 

と考えられます。

 

 

 

具体的には

 

抵抗の大きさは電熱線の長さに比例

 

します。

 

 

 

つまり

 

電熱線の長さが2倍・3倍・4倍・・・になると

 

その抵抗も2倍・3倍・4倍・・・になる

 

ということです。

 

 

 

よって問題の電熱線の抵抗の大きさは

 

  20Ω×2=40Ω

 

 

となります。

 

 

  

2.電熱線の長さと断面積の関係

先ほどと同じ、ある材質Xでできた電熱線があります。

 

 

この電熱線は

 

断面積1mm²・長さ10cmで20Ωの抵抗

 

 

をもっています。↓(先ほどと同じ条件)

 

 

 

 

では今度は、この材質Xを使って

 

断面積2mm²・長さ10cmの電熱線

 

 

をつくりました。↓

 

 

この電熱線の抵抗はどうなるでしょう?

 

 

 

 

電熱線の断面積が大きくなりました。

 

つまり電熱線が太くなったわけです。

 

 

 

電熱線が太くなる

 

 

電流が一度にたくさん流れることができる

 

 

電流は流れやすい=抵抗は小さくなる

 

と考えられます。

 

 

 

具体的には

 

抵抗の大きさは電熱線の断面積に反比例

 

します。

 

 

 

つまり

 

電熱線の長さが2倍・3倍・4倍・・・になると

 

その抵抗も1/2倍・1/3倍・1/4倍・・・になる

 

ということです。

 

 

 

よってこの電熱線の抵抗の大きさは

 

 

 

となります。

 

 

 

例題1

先ほどの材質Xを用いて

 

断面積3mm²・長さ15cmの電熱線Pをつくった。

 

 

この電熱線Pの抵抗はいくらか。

 


 

 

【解答】

 

 

 

もとの条件として、この電熱線は

 

断面積1mm²・長さ10cmで20Ωの抵抗

 

 

をもっていました。

 

 

 

電熱線Pは、もとの条件から

 

長さが1.5倍

 

断面積が3倍

 

です。

 

 

 

ということは

 

  長さによって抵抗は1.5倍

 

  断面積によって抵抗は1/3倍

 

になることがわかります。

 

 

 

よって電熱線Pの抵抗の値は

 

 

となり、正解は10Ωです。

 

 

 

 

例題2

先ほどの材質Xを用いて

 

断面積0.4mm²・長さ6cmの電熱線Qをつくった。

 

 

この電熱線Qの抵抗はいくらか。

 


 

 

【解答】

 

 

 

もとの条件として、この電熱線は

 

断面積1mm²・長さ10cmで20Ωの抵抗

 

 

をもっていました。

 

 

 

電熱線Qは、もとの条件から

 

長さが0.6倍

 

断面積が0.4倍

 

です。

 

 

 

ということは

 

  長さによって抵抗は0.6倍

 

  断面積によって抵抗は10/4倍

 

になることがわかります。

 

 

 

よって電熱線Qの抵抗の値は

 

 

となり、正解は30Ωです。

 

 

 

- POINT -

 

抵抗の大きさは・・・

 

・電熱線の長さに比例する。

 

・電熱線の断面積に反比例する。