成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#163~気体反応の法則~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」

 

1.アボガドロの法則

 

▼アボガドロの法則

 

同じ圧力、同じ温度、同じ体積のすべての種類の気体には同じ数の分子が含まれる。

 

 

 

つまり同じ温度、同じ気圧のもとでは

 

気体の種類を問わず、気体の体積と気体の分子数が比例する

 

ということです。

 

 

 

言いかえると・・・

 

 

同じ温度、同じ気圧のもとで

 

同数の分子を含む気体Aと気体Bの体積は等しくなる

 

と言うこともできます。

 

 

 

 

2.気体反応の法則

 

▼気体反応の法則

 

同じ圧力、同じ温度のもとで、化学変化に関係する気体の体積には簡単な整数比が成り立つ。

 

 

 

 

たとえば「水素が燃焼して水蒸気ができる」という反応を見てみましょう。

 

 

2H₂ + O₂ → 2H₂O

 

 

 

ここで仮に、ある温度、ある気圧のもとで

 

水素の気体1Lがあり、この中には水素分子(H₂)が2個含まれている

 

 

とします。

 

 

この水素の燃焼が一定の温度、一定の気圧のもとで行われたとすると、

 

アボガドロの法則より

 

1個の酸素分子(O₂)・・・体積は1L

 

2個の水分子(H₂O)・・・体積は2L(ただし水蒸気であるとする)

 

 

を意味することになります。

 

 

 

ということでこの化学変化では

 

 

「水素の気体(H₂)2L」と「酸素の気体(O₂)1L」が反応して「水蒸気(H₂O)2L」が生じた

 

 

ということになります。

 

 

 

アボガドロの法則と気体反応の法則をまとめると

 

化学変化に関係する気体の体積比や分子数比は、化学反応式の係数比に等しい

 

ということになります。

 

 

 

 

 

3.気体反応の例

 

アンモニアの生成

 

【化学反応式】N₂ + 3H₂ → 2NH₃

 

 

窒素の気体(N₂)と水素の気体(H₂)が反応して、アンモニアの気体(NH₃)ができる

 

という意味の反応です。

 

 

この係数比は

 

N₂:H₂:NH₃ = 1:3:2

 

 

になっていますね。

 

 

ということは

 

「窒素の気体1L」と「水素の気体3L」が過不足なく反応し、アンモニアの気体が2L生じる

 

ということです。

 

 

※注意!!

 

窒素の気体1Lと水素の気体3Lが過不足なく反応

 

→ アンモニアの気体は1L+3L=4L生じる これは間違いです!!

 

 

 

 

メタンの燃焼

 

【化学反応式】CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O

 

 

メタンの気体(CH₄)と酸素の気体(O₂)が反応して、二酸化炭素の気体(CO₂)ができる

 

という意味の反応です。

 

 

この係数比は

 

CH₄:O₂:CO₂:H₂O = 1:2:1:2

 

 

となっています。

 

 

ということは

 

「メタンの気体1L」と「酸素の気体2L」が過不足なく反応し、二酸化炭素の気体が1L生じる

 

ということです。

 

 

 

ここで水が気体として生じるならばその体積は2Lですが、液体として生じるならばその体積は1Lではありません

 

気体の反応を考えているということを忘れずに!!

 

 

 

 

 

- POINT -

 

気体の反応では・・・

 

反応するときの体積比(※)は、化学反応式の係数比に等しい

 

※質量(g)ではないことに注意!

 

 

 

 

次回は「発熱反応と吸熱反応」です!

 

 

詳しく「札幌自学塾」を知りたい方は、ホームページを参照してください! こちらをクリック>>

無料体験・申し込みは、「お問い合わせ欄」からメールしてください! こちらをクリック>>