1.世界地図の図法
みなさんご存知の通り、地球は球体です。
そんな丸い形をしたものを、平らな地図で正確に表すには限界があります。
ですので、地球を平らな地図で表す場合、
面積、方位、距離・・・など
どんな情報を知りたいかに応じて、いろいろな種類の地図を使い分けていくことになります。
というわけで、ここからは3つの地図の図法について紹介していきます。
メルカトル図法

メルカトル図法は、緯線と経線が直角に交わるように描かれており、角度を正確に表した図法です。
主に航海図に利用されます。
しかし球体のものを無理やり真横に展開して表しているので、高緯度地域ほど拡大された形で表されてしまいます。
ですので、メルカトル図法では面積や方位といったものは正しく読み取ることができません。
- メルカトル図法 -
- 角度を正確に表した図法。
- 面積や方位は正しくない。
- 航海図に利用される。
モルワイデ図法

モルワイデ図法は、面積を正確に表した図法です。
国の大きさが正確に読み取れます。
この特徴を活かして、モルワイデ図法は人口の分布図などに利用されます。
しかし大陸の形や方向、距離にはゆがみが生じます。
とくに高緯度地域ほどゆがみは大きくなります。
- モルワイデ図法 -
- 面積を正確に表した図法。
- 高緯度地域ほど大陸の形、方向、距離がゆがんで表される。
- 分布図に利用される。
正距方位図法

(ロンドン中心)
正距方位図法は、中心からの距離と方位を正確に表した図法です。
飛行機の通り道を考えるときの航空図として利用されます。
たとえば、メルカトル図法ではロンドンから南東に行ったところにオーストラリアがあるように見えました。
しかし正距方位図法の地図では、オーストラリアはロンドンの東に位置することがわかります。
このように正距方位図法の地図を用いれば、ロンドンからオーストラリアへ飛行機で飛ぶとき、最短距離で行くには東へ進めばいいことがひと目で分かるわけですね。
しかしモルワイデ図法と同様、ゆがみが生じる図法です。
中心から離れるほど、大陸の形や面積のゆがみが大きくなります。
- 正距方位図法 -
- 中心からの距離と方位を正確に表した図法。
- 中心から離れるほど大陸の形、面積が歪んで表される。
- 航空図に利用される。
2.まとめ
テストではそれぞれの図法の違いや活用法について問われます。
表にまとめておくので、しっかりと覚えておきましょう。
図法 | メルカトル図法 | モルワイデ図法 | 正距方位図法 |
---|---|---|---|
長所 | 角度が正しい | 面積が正しい | 中心からの距離と方位が正しい |
短所 | 面積と方位が正しくない | 高緯度地域ほどゆがむ | 中心から離れるほどゆがむ |
利用 | 航海図 | 分布図 | 航空図 |
次回は「世界の六大陸と三海洋」です!
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