成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#99~瞬間の速さ~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 ストロボスコープ

 

 

 

1.瞬間の速さ

●瞬間の速さ

 

一瞬一瞬で観測される速さ。

 

車や電車のスピードメーターは瞬間の速さを示しています。

 

 

 

 

瞬間の速さを求める公式はありません。

 

ですので平均の速さの公式で代用します。

 

 

 

瞬間の速さを求めるには

 

瞬間の速さは、その瞬間を時間的中点とする区間の平均の速さに等しい

 

ということを利用します。

 

 

 

これはどういう意味かというと・・・

 

 

 

 

たとえば

 

「3.0秒後の瞬間の速さを求めよ」

 

という問題があったとき、

 

 

「3.0秒」を時間的中点とする区間として

 

 

「2.0秒後~4.0秒後」という区間 「2.5秒後~3.5秒後」という区間

 

 

 

の平均の速さを求めます。

 

 

 

3.0秒後の瞬間の速さ = 「3.0秒」を真ん中とする時間の区間の平均の速さ

 

 

ということです。

 

 

 

 

例題

 

 

台車が矢印の方向に動いたときの記録テープの様子が上図である。

 

点Aを記録したのが0秒後として次の問いに答えよ。

 

ただし記録タイマーは1秒間に50打点したものとする。

 

 

(1)0秒後から0.2秒後までの平均の速さを求めよ。

 

(2)0.1秒後の速さを求めよ。

 

(3)0.15秒後の速さを求めよ。

 

 

 


 

 

 

【解答】

 

 

 

(1)0秒後から0.2秒後までの平均の速さを求めよ。

 

 

点Aが0秒後の点ですから、点Bは0.1秒後、点Cは0.2秒後の点となります。

 

 

 

 

よって45cm/sが正解です。

 

 

 

 

 

(2)0.1秒後の速さを求めよ。

 

 

「○○秒後の速さを求めよ」というのは「○○秒後の瞬間の速さを求めよ」という意味です。

 

 

なのでここでは「0.1秒後の瞬間の速さ」を求めましょう。

 

 

 

0.1秒後の瞬間の速さ=0秒後~0.2秒後の平均の速さです。

 

 

つまり(1)より

 

0秒後~0.2秒後の平均の速さ=45cm/s

 

ですので

 

 

0.1秒後の瞬間の速さ=45cm/s

 

となります。

 

 

よって45cm/sが正解です。

 

 

 

 

 

(3)0.15秒後の速さを求めよ。

 

 

0.15秒後の瞬間の速さ=0.1秒後~0.2秒後の平均の速さです。

 

 

 

0.1秒後~0.2秒後の平均の速さは

 

 

 

 

ですので

 

 

0.15秒後の瞬間の速さ=63cm/s

 

となります。

 

 

よって63cm/sが正解です。

 

 

 

 

 

- POINT -

 

・瞬間の速さは、その瞬間を時間的中点とする区間の平均の速さに等しい。

 

・「○○秒後の速さを求めよ」は「瞬間の速さ」を求めるということ。