1.連結された物体の運動
物体Aと物体Bが質量の無視できる糸によってつながれています。
これを↓の図のように、滑車のついた摩擦のない台に置いたとします。
ここで物体Bから静かに手を離すと、物体A・物体Bは動き出します。
この運動について考えましょう。
ざっくり考えてみると、
物体Bは自由落下に近いような運動をします。
物体Aは糸で物体Bとつながっているので、物体Bと同じ速さで右向きに運動します。
(物体Aと物体Bは連動して動き、その速さは同じということ)
もう少し詳しく考えてみましょう。
まず物体Bには重力がはたらいています。↓
一方で糸が物体Bを引く力も存在します。↓
全体としては物体Bには下向きの力がはたらいていることになるので、物体Bは落下します。
(物体Bの重力 >糸が物体Bを引く力 となっている)
このとき物体Bには一定の大きさの力(=物体Bの重力-糸が物体Bを引く力)がはたらき続けています。
よって物体Bは一定の割合で速さが増加します。(等加速度直線運動)
一方物体Aには、糸が物体Bを引く力によって生じた糸が物体Aを引く力がはたらいています。↓
つまり物体Aにも一定の大きさの力がはたらき続けています。
そのため、物体Aも一定の割合で速さが増加していきます。(等加速度直線運動)
物体Bが落下を続けて床につくと、糸がたわんでしまいます。
こうなると、糸が物体Aを引く力はなくなります。↓
物体Aに運動方向にはたらく力がなくなるので、物体Aは等速直線運動をします。(もし摩擦があれば速さは減少します)
物体A・Bの運動のようすをグラフにすると↓のようになります。