1.静電気とは
異なる2つの物体をこすり合わせたとき(=「摩擦する」という)、2つの物体が電気を帯びることがあります。
この電気を静電気といいます。
静電気には+の電気と-の電気があります。
「+」の電気を帯びた物体と「+」の電気を帯びた物体どうしを近づけると
↓
しりぞけ合う力がはたらく
「-」の電気を帯びた物体と「-」の電気を帯びた物体どうしを近づけると
↓
しりぞけ合う力がはたらく
「+」の電気を帯びた物体と「-」の電気を帯びた物体どうしを近づけると
↓
引き合う力がはたらく
物体はふつう+の電気と-の電気を同じ数だけ持っています。
この+でも-でもない状態を、電気的に中性と言います。
ここで2つの物体をこすり合わせると-の電気が移動します。(+の電気は移動しません)
そうなると一方の物体は-の電気を失い、もう一方の物体は-の電気を得ることになります。
-の電気をもらった物体は・・・
「-の電気の数 > +の電気の数」なので-に帯電した(-の電気を帯びた)といいます。
-の電気を失った物体は・・・
「-の電気の数 < +の電気の数」なので+に帯電した(+の電気を帯びた)といいます。
2.帯電列
「ヒトのからだにはマイナスイオンが良い」という言葉を聞いたことがありますか?
それはヒトのからだが+になりやすく、-が足りないからです。
一般的に、生物からできているものは+の電気を帯びやすいです。(毛皮・ティッシュ・布・綿など)
一方で化学製品のようなものは-の電気を帯びやすいです。(プラスチックなど)
このように、物体には-になりやすいもの、+になりやすいものがあります。
それをまとめたものが帯電列になります。
▼帯電列
物体が+や-のどちらの電気を帯びやすいかを表す順番のこと。
帯電列を使って考えてみよう
①ポリプロピレンのストローA・B、毛皮を2枚用意する。
②ストローAを毛皮でこする。ストローBももう1枚の毛皮でこする。
先ほどの帯電列から考えましょう。
ストローの材質のポリプロピレンは-に帯電しやすい物質です。
よってストローA・Bはともに-に帯電します。
毛皮は+に帯電します。
③ストローAとストローBを近づけると・・・
ともに-に帯電しているのでしりぞけ合う力がはたらくことになりますね。
④ストローAと毛皮を近づけると・・・
ストローAは-に帯電、毛皮は+に帯電しているので、引き合う力がはたらくことになります。
・静電気とは、2つの物体をこすり合わせることで生じる電気。
・生物的なものは+に帯電しやすい。
・化学製品のようなものは-に帯電しやすい。