成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#141~静電気~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」

 

 

 

 

 

前回 比熱

 

 

 

1.静電気とは

異なる2つの物体をこすり合わせたとき(=「摩擦する」という)、2つの物体が電気を帯びることがあります。

 

この電気を静電気といいます。

 

静電気には+の電気と-の電気があります。

 

 

「+」の電気を帯びた物体と「+」の電気を帯びた物体どうしを近づけると

 

 

しりぞけ合う力がはたらく

 

 

 

「-」の電気を帯びた物体と「-」の電気を帯びた物体どうしを近づけると

 

 

しりぞけ合う力がはたらく

 

 

 

「+」の電気を帯びた物体と「-」の電気を帯びた物体どうしを近づけると

 

 

引き合う力がはたらく

 

 

 

物体はふつう+の電気と-の電気を同じ数だけ持っています。

 

この+でも-でもない状態を、電気的に中性と言います。

 

 

ここで2つの物体をこすり合わせると-の電気が移動します。(+の電気は移動しません)

 

そうなると一方の物体は-の電気を失い、もう一方の物体は-の電気を得ることになります。

 

 

-の電気をもらった物体は・・・

 

「-の電気の数 > +の電気の数」なので-に帯電した(-の電気を帯びた)といいます。

 

 

-の電気を失った物体は・・・

 

「-の電気の数 < +の電気の数」なので+に帯電した(+の電気を帯びた)といいます。

 

 

 

 

 

2.帯電列

「ヒトのからだにはマイナスイオンが良い」という言葉を聞いたことがありますか?

 

それはヒトのからだが+になりやすく、-が足りないからです。

 

 

一般的に、生物からできているものは+の電気を帯びやすいです。(毛皮・ティッシュ・布・綿など)

 

 

一方で化学製品のようなものは-の電気を帯びやすいです。(プラスチックなど)

 

 

 

このように、物体には-になりやすいもの、+になりやすいものがあります。

 

それをまとめたものが帯電列になります。

 

 

  

▼帯電列

物体が+や-のどちらの電気を帯びやすいかを表す順番のこと。

 

 

 

 

帯電列を使って考えてみよう

①ポリプロピレンのストローA・B、毛皮を2枚用意する。

 

 

 

②ストローAを毛皮でこする。ストローBももう1枚の毛皮でこする。

 

 

先ほどの帯電列から考えましょう。

 

 

ストローの材質のポリプロピレンは-に帯電しやすい物質です。

 

よってストローA・Bはともに-に帯電します。

 

 

毛皮は+に帯電します。

 

 

 

③ストローAとストローBを近づけると・・・

 

 

ともに-に帯電しているのでしりぞけ合う力がはたらくことになりますね。

 

 

 

④ストローAと毛皮を近づけると・・・

 

 

ストローAは-に帯電、毛皮は+に帯電しているので、引き合う力がはたらくことになります。

 

 

 

 

- POINT -

 

・静電気とは、2つの物体をこすり合わせることで生じる電気。

 

・生物的なものは+に帯電しやすい。

 

・化学製品のようなものは-に帯電しやすい。